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敷地分析の図版23枚の構成

敷地分析の図版23枚の構成と、図版ごとの表示内容・使い方・限界を説明します。

2026-10-05 作成この文書は AI が作成しました。

概要

sitedia は、1つの敷地について敷地分析の図版を最大23枚作ります。図版の構成は、報告書の審査や報告で必ず出る質問を基準にしていて、1枚の図版が1つの質問を受け持ちます。

画面では、航空写真、建物、建物用途、建物の高さ、高層、低層、用途地域、公園・緑地・河川、樹木、地域地区、公共施設、道路、鉄道・バス、徒歩圏、街区、密度、地形・等高線、傾斜、敷地区画、敷地規模、日照時間、天空率、風配図の順に並びます。

図版の数は敷地の場所によって変わります。資料がない図版は、空の図版として出さずに一覧から外します。

敷地の場所図版の数出ない図版
東京23区・大阪市・名古屋市・福岡市・京都市23枚なし(「樹木」は大阪市・福岡市・京都市では参考値)

韓国版にある「竣工年代」の図版は、日本版にはありません。PLATEAU に竣工年のデータがないためです。

図版の一覧

法・規制

図版表示内容使い方
用途地域法が認める用途と密度の大枠 敷地と周辺で用途地域が違うとき(例:敷地は商業系、北側は住居系)の高さ・配置計画の出発点
地域地区用途地域に重ねて指定される地域地区と、地区計画の区域
区域の中では、用途地域とは別の決まりがかかることがある
敷地が区域の境界にかかっていないかを最初に確認
公共施設学校・庁舎/文化施設・市場・駐車場/鉄道用地の実際の敷地(OpenStreetMap) 公共施設との関係(つなぐ・離す)を考える必要がある場所かどうかを判断

「公共施設」は、韓国版では都市計画施設の指定区域を描く枠です。日本では学校を都市計画施設として指定することが少ないため、指定区域ではなく実際の敷地を描いています。公園は「公園・緑地・河川」の図版に入ります。

渋谷駅 半径500m の用途地域ダイアグラム
「用途地域」の図版(渋谷駅、半径500m)

都市組織

図版表示内容使い方
建物建物の外形(図と地)、色分けなし 都市組織の判断(小さな敷地に細かく分かれた地区か、大きなまとまりで開発された地区か)
街区道路に囲まれたブロックの単位 ブロックの大きさ・形から、歩行者の通り抜けやすさと開発の単位を判断
道路階層ごとの道路網(幹線道路から生活道路まで、線の太さで区別) 車のアクセスと前面道路の条件の確認
渋谷駅 半径500m の街区ダイアグラム
「街区」の図版(渋谷駅、半径500m)

現況

図版表示内容使い方
建物用途住宅・商業・業務などの実際の分布
都市計画基礎調査の18分類(分類と色は国の調査要領による)
用途地域(法)と現況(実際)が食い違う場所、つまり変化の圧力がある場所の確認
建物の高さ階数による5段階の区分
階数の資料がない建物は灰色(不明)
高層・低層の基準線のあいだにある中間の高さ帯の確認(5〜8階が広く分布する地区か、9階以上がまばらに建つ地区か)
高層 / 低層2枚1組。それぞれ基準線1本で区分(基準は自分で指定)
高層:スカイラインと眺望の競合
低層:日照・プライバシーへの配慮が必要な層
高さ計画の根拠
敷地で何m以上を高層とみなすかを決めるときに使う
渋谷駅 半径500m の建物用途ダイアグラム
「建物用途」の図版(渋谷駅、半径500m)

環境・アクセス

図版表示内容使い方
公園・緑地・河川敷地とつなげられるオープンスペース(公園は OpenStreetMap の名前のある公園) 報告書によく出てくる「〇〇公園との緑の軸の連携」が、実際の距離で成り立つかどうかの確認
鉄道・バス駅とバス停の位置(国土数値情報) 駅勢圏の論理、主な出入口の向き、歩行動線の計画の根拠
徒歩圏敷地から歩いて5分・10分・15分で届く範囲(道に沿って測った距離)
高速道路・鉄道・河川は渡れる場所が決まっているため、圏域がその手前で止まる
半径の円ではなく、実際の歩行経路にもとづくアクセス範囲の確認
渋谷駅 半径500m の鉄道・バスダイアグラム(駅とバス停の位置)
「鉄道・バス」の図版(渋谷駅、半径500m)

地形・区画

図版表示内容使い方
地形・等高線標高の段階区分と等高線(間隔は自動)
起伏が3m未満の平地には等高線を描かない
斜面が配置・レベル計画を左右する敷地で、最初に見る図版
傾斜傾斜の大きさを5・10・15・20°の境界で等級に分けた色面(「地形・等高線」は高さを、「傾斜」はどれだけ急かを表す) 急な斜面がどこにあるかを確かめ、配置・造成の検討に使う
敷地区画都市計画基礎調査の土地利用現況調査の区画(用途が一つの範囲ごと)
登記上の筆(法務局の地図)とは異なる
「街区」(道路がつくる大きな単位)と合わせて開発の単位を判断(細長い区画、大きな区画など)
敷地規模同じ区画を、形ではなく面積の等級で塗った色面
道路・河川などの区画は灰色の地にする(骨格だけを示す)
大・中・小の敷地の分布から、都市組織と開発の単位を判断

渋谷駅・半径500m の「敷地区画」は822区画で、面積の中央値は約240㎡です。

文京区 目白台 半径500m の傾斜ダイアグラム(傾斜の等級ごとの色面)
起伏のある地区の「傾斜」の図版(文京区 目白台、半径500m — 神田川沿いの崖線がある地区)
世田谷区 三軒茶屋 半径500m の敷地規模ダイアグラム(小さな敷地が多い住宅地)
小さな敷地が多い住宅地の「敷地規模」の図版(世田谷区 三軒茶屋、半径500m)。渋谷駅の図版と並べると、開発の単位の違いを比べられる

環境性能

図版表示内容使い方
日照時間地点ごとの1日の日照時間(日の出から日の入りまで10分おきに影を計算して合計)
冬至の日で計算
地点ごとに1日何時間日が当たるかの確認
天空率地面から見上げたときに見える空の割合(0〜100%)。周辺の建物の高さを16方位に300mまで調べて計算
囲まれた場所(路地・中庭)は濃い紺色、開けた場所は明るい水色
囲まれた場所と開けた場所の区別
樹木街路樹と樹冠の位置(空中写真の色から検出した推定。名古屋市は市の緑被地データ。樹種は分からない)
大阪市・福岡市・京都市は参考値
樹木の分布の確認(検出量は最小値)
風配図1年間の風向ごとの頻度と強さ(観測にもとづく統計で、シミュレーションではない) 配置の向きの決定
渋谷駅 半径300m の日照時間ダイアグラム(冬至の1日の日照時間)
「日照時間」の図版(渋谷駅、冬至、半径300m)。濃い紺色は1日の日照が1時間未満の場所

航空写真・密度

図版表示内容使い方
航空写真ダイアグラムでは省いた素材感・屋上・駐車場・工事現場 抽象化した図版を検証する基準の図版。発表で実際の様子を見せる資料
密度KDE ヒートマップ(なめらかな等値線の帯)。指標は延床面積の合計か棟数を選ぶ 開発の圧力と余地がたまっている場所の確認
渋谷駅 半径500m の密度(延床面積)ヒートマップ
「密度」の図版(渋谷駅、半径500m)。延床面積の分布を等値線の帯で表示

図版の組み合わせ

2枚の図版を重ねて見る組み合わせのうち、実務でよく使うものは次のとおりです。

組み合わせ確認すること読み取り
用途地域 × 低層高い密度を認める用途地域の中にある低層の建物の分布 低層が広がっていれば、開発の余地が残っている土地
高層 × 鉄道・バス高層が駅の周りに集まっているか、駅と関係なく建っているか 駅の周りに集まっていれば計画的な市街地、駅と関係なければ個別の開発の跡
建物用途 × 道路店舗などが並ぶ道路の階層 にぎわいのある通りの区間の把握
傾斜 × 敷地区画急な斜面が1つの区画の中で終わるか、いくつもの区画にまたがるか 区画の中で終われば敷地内のレベル計画で対応でき、いくつもの区画にまたがれば擁壁や隣地との調整が伴う
日照時間 × 高層影が濃い場所の原因となる建物 「北側の低層住宅の日照」について審査で指摘されたときに答える根拠
樹木 × 公園・緑地・河川公園の範囲と樹冠が重なるか(「緑の軸の連携」という文が成り立つか) 公園なのに樹冠がなければ広場・運動場、公園でないのに樹冠が続いていれば街路樹の軸

空の図版の読み方

図版がほとんど空のときは、たいていその範囲に対象が実際にないということです。この場合、空の図版そのものが報告書の根拠になることが多くあります。

状態意味
等高線が描かれない起伏が3m未満の平地(レベル計画が要らない敷地だという根拠)
傾斜がすべて最も低い等級上と同じ平地を色面で示したもの
樹木がほとんどない街路樹が実際にないか、空中写真が落葉期に撮影された場合(落葉期かどうかは「航空写真」の図版で確認)

都心の真ん中で建物がまばらに出る場合は例外です。資料の抜けではなく、図形の境界で切れている可能性があるため、「分析半径」を小さくして作り直します。

課題別の優先図版

紙面が足りず23枚をすべて入れられないとき、課題の性格ごとに優先して残す図版は次のとおりです。

課題優先する図版3枚
都心の再開発・建て替え敷地規模、用途地域、建物の高さ
斜面地の戸建て・低層住宅傾斜、地形・等高線、日照時間
駅周辺の複合開発鉄道・バス、密度、高層
公園・街路の環境計画樹木、公園・緑地・河川、道路
設計競技の初期リサーチ建物(図と地)、建物用途、航空写真

制限事項

傾斜:実効解像度50m

「傾斜」の図版の実効解像度は50mです。傾斜は標高の微分なので、標高の誤差がそのまま増幅されます。平滑化しないと平地にも見かけの傾斜が出るため、50m幅で平滑化した値を使います。

50mより狭い切土・擁壁は、この図版に現れません。図版の注記にある「50m 平滑化」は、この限界を示すためのものです。この表記がないと、現れなかった地形を平地と誤解するおそれがあります。

樹木:検出量は最小値

「樹木」の図版は、地理院タイルのシームレス空中写真の色から樹木を検出した推定です。樹種は分かりません。色だけで判定するため、日陰に入った木や彩度の低い木は抜けます。落葉期に撮影された地域では、検出がさらに少なくなることがあります。

検出された樹木の量は最小値として扱います。木がないと表示された場所に、実際には木があることがあります。この図版の根拠は都市ごとに異なり、ほかの都市では出ません。検出の方法と限界は樹木のガイドにあります。

徒歩圏:目安

「徒歩圏」は、歩く速さを分速80mとした目安です。信号待ち・坂・階段は反映していません。

天空率・日照時間:計算の範囲

「天空率」は樹木を反映しません。「日照時間」は半径1kmまで4mの格子で計算し、それより広い範囲では格子を大きくします(半径1.5kmで6m)。格子が大きいと細い建物の影を見落とし、日照時間が少し長めに出ます。

どちらも、高さが分からない建物は計算に入りません。このツールの結果は、日影規制などの法的な検討の代わりにはなりません。図版の「天空率」も、法令にもとづく天空率の検討とは別のものです。

不明

用途・階数が分からない建物は、薄い灰色の「不明」で残します。建物用途の資料(都市計画基礎調査。東京都 2021年・大阪市 2017年・名古屋市 2021年・福岡市 2022年・京都市 2025年)は、現地と違う場合があります。新しい建物が入っていない、取り壊された建物が残っている、用途・階数が空欄になっている、といった場合です。不明が多い区域や、現地と食い違う区域は現地確認の対象です。

関連文書

ダイアグラムを作成