建物ボリュームの 3D 書き出し
「建物ボリューム」タブの 3D モデルを GLB・3DM(Rhino)・SKP(SketchUp)のファイルでダウンロードする機能について、形式ごとの構成、色モードの反映のしかた、除かれる建物を説明します。
概要
「建物ボリューム」タブの 3D モデルは、地形・建物・緑地・河川・道路で構成されます。このモデルをまとめてダウンロードし、設計ソフトで周辺のコンテキストモデル(context model)として使えます。ボリュームスタディを始めるときに、周辺の建物を1棟ずつ立ち上げる作業を省くことが目的です。
ファイルの形式は GLB・3DM・SKP の3つで、ファイルを開くソフトに合わせて選びます。
建物ボリューム(3D 表示と GLB・3DM・SKP)は Pro の機能です(プランと料金)。サンプルの敷地(渋谷駅・半径800m)では、ログインしなくても 3D を試せます。
使い方
- 「建物ボリューム」タブで「3D作成」をクリック
- 「色」で用途・高さ・単色のいずれかを選び、必要ならパレットで色を変更
- ファイルを開くソフトに合わせて、「GLB保存」「3DM保存(Rhino)」「SKP保存(SketchUp)」のいずれかをクリック
ファイル形式
| 形式 | 開くソフト | 特徴 |
|---|---|---|
| GLB | Blender・Twinmotion・Unreal・Web ビューア・多くの 3D ツール | 最も広く開ける。メッシュ(三角形)ベースのため、編集よりレンダリング・可視化に向く |
| 3DM | Rhino・Grasshopper | 建物がソリッド(Extrusion)で入るため、ブーリアン・オフセット・編集がすぐにできる。用途ごとのレイヤー |
| SKP | SketchUp(Pro・Go・Free の Web 版を含む) | 建物ごとにグループ。用途ごとのレイヤーとマテリアル。ダブルクリックか「開く」ですぐに開ける |
3つの形式の構成は同じです。
- 建物:用途・高さごとの色
- 地形:国土地理院の標高タイルをもとにした地表面
- 緑地・河川・道路:面
道路の面のうち、面積0の三角形は取り除いてあります。インポーターごとに扱いが異なり、一部のソフトで警告が出ていた要素です。
色モード
「色」は建物の色を決める設定で、用途・高さ・単色の3つのモードがあります。パレットで色を直接変えることもできます。ダウンロードした 3D ファイルには、保存した時点で画面に見えている色がそのまま入ります。
- 高さモード:低層は水色、高層は紺色
- パレットで赤に変えた場合:マテリアルも赤
日本版には年代(竣工年代)のモードはありません。PLATEAU に竣工年のデータがないためです。
| モード | SKP のマテリアル | 3DM のレイヤー |
|---|---|---|
| 用途 | 都市計画基礎調査の18分類(不明を含む) | 用途ごと(業務施設、住宅など) |
| 高さ | 5段階 | 高さの段階ごと(25〜45m など) |
| 単色 | 1種類 | 1つ |
3DM・SKP のファイル名には色モードが付きます(例: sitedia_3d_h_渋谷駅_800m.skp)。モードの名前がないと、用途のファイルと高さのファイルが互いに上書きされるためです。
区間の境界・色のランプ・ラベルは画面がサーバーに送り、サーバーは受け取った値を解釈するだけです。サーバーが区間の基準(たとえば 25〜45m の範囲)を別に持つと画面とずれ、画面の色とダウンロードしたファイルの色が違ってしまうためです。
SketchUp(SKP)
SKP は SketchUp 2017 形式で保存されます。SketchUp は以前のバージョンのファイルをすべて開けるため、2017 から現行のバージョンまで開け、SketchUp Free(Web 版)でも開けます。ダブルクリックで開くため、インポートの手順は必要ありません。
.skp は非公開の形式で、公式の SDK は2026年5月から配布が止まっています。SKP ファイルは、この形式をリバースエンジニアリングして SDK なしで読み書きするオープンソースのライブラリ(MIT)で作っています。
SKP は、すべての面の表と裏にマテリアルを塗ります。SketchUp は面の表と裏を別々に塗り、裏面の既定の色は白です。両面にマテリアルを塗ると、面が裏返っていてもその部分が白く見えません。両面に塗ってもファイルサイズは増えません。
SKP ファイルは、SketchUp 本体で開いて確認していません(SketchUp を所有していないため)。独立した2種類のパーサーで、ヘッダー・マテリアル・レイヤー・形状が正しく読み取れることまで確認しています。開けない場合は お問い合わせ からお知らせください。
制限事項
3D 出力の最も大きな制限は、高さ不明の建物が抜けることです。建物の高さは PLATEAU の高さを使い、ない場合は階数(都市計画基礎調査)×3.25m で換算します。高さも階数もない建物は立てられません。渋谷駅・半径800m では、3,975棟のうち 134棟がこれにあたります。これらの建物は 2D の図版には外形がありますが、3D にはありません。
ないデータを作らないという原則に従い、平均の高さで立てるなどの処理はしません。抜けた建物の位置は 2D の図版の外形で確認し、実際の高さは現地で確認して補ってください。
- 建物の形状・高さは PLATEAU 2025年度版、用途・階数は都市計画基礎調査(東京都 2021年・大阪市 2017年)による。現地と異なる場合がある(新しい建物が入っていない、取り壊された建物が残っている、用途・階数が空欄のことがある)
- 地形は相対的な高さ。敷地の中心を0とした高低差だけを使うため、3D の地形の高さの値は敷地の標高として引用できない
- 半径は最大1.5km。半径が大きいと、ソフトによっては開くのに時間がかかる
関連ガイド
- SVG の仕上げ:2D のベクター(SVG・DXF)の出力と編集